今年もインターホンの上が、にぎやかになってきました。
「こんなに人が通る場所に、どうして?」と、立ち止まって見上げるお客さまもいらっしゃいます。
泥と枯れ草で組まれた小さなおうちに、ちょこんとおさまる燕。うちのお宿、Fortune innに今年も春のお客さまがやってきました。
インターホンの上に、小さなお客さま
施設の入り口、インターホンのすぐ上をご覧ください。
燕がせっせと運んだ泥と枯れ草が、しっかりとした立派な巣になっています。
親鳥が巣の縁に静かにとまっている姿は、思わず見入ってしまう可愛らしさ。
毎日チチチッと鳴き声が響いて、宿の入り口がいつもより少しだけにぎやかです。
人がよく行き来する玄関先に、あえて巣を構える。これには燕なりのちゃんとした理由があります。

燕が「幸運の象徴」と言われる理由
「燕が巣を作る家は栄える」「燕が来る家は商売繁盛する」。こうした言い伝えは、今も日本各地で語り継がれています。
理由は燕の習性にあります。燕はカラスやヘビといった天敵から卵やヒナを守るため、あえて人がたくさん行き交う場所を選んで巣を作るのです。
つまり燕が巣をかける家やお店は、人が多く集まる場所。
そこから「燕が来る家は栄える」という縁起のイメージが生まれました。
「Fortune inn=幸運の宿」と名づけた私たちのもとに燕が来てくれたのは、なんとも縁起の良い巡り合わせです。
知ると楽しい、燕のミニ豆知識
せっかくなので、燕について少しだけ。知ってから眺めると、観察がぐっと面白くなります。
海を越えてやってくる旅の達人
燕は春、3月の上旬ごろからフィリピンや台湾など東南アジア方面を発ち、海を越えて日本へやってきます。秋になると、また暖かい南の国へ。
毎年同じ巣に戻ってくることもある、驚くほど優れた帰巣本能の持ち主です。
この入り口の巣も、もしかすると去年の子が帰ってきたのかもしれません☺️
ひと夏で育つ子育てドラマ
一度の子育てで産む卵は3〜7個ほど。1日に1個ずつ産み、約2週間の抱卵を経てヒナがかえります。
そこから20日あまりで、ヒナは親と同じくらいの大きさに育って巣立っていきます。
条件が良ければ、ひと夏に2回子育てをすることも。
大きな口を開けてエサをねだる姿は、今だけの特別な光景です。
頼れる”害虫ハンター”
燕は飛びながら、蚊やハエ、アブといった飛ぶ虫を上手につかまえて食べます。
農作物や暮らしを虫から守ってくれる「益鳥」として、古くから人に親しまれてきました。
可愛いだけでなく、なかなかの働き者です。
燕と鯉、ダブルの縁起物に会える宿
実はFortune innには、もう一つの縁起物がいます。
鯉です。
鯉は出世や成功の象徴。
滝を登りきった鯉が龍になるという「登竜門」の伝説でも知られています。
空には幸運を運ぶ燕、水辺には立身出世の鯉。
ふたつの縁起物に同じ場所で会えるお宿は、そうそうありません。
見ているだけで、なんだか良いことが起きそうな気分になります。
今だけの春の物語を、Fortune innで
燕が巣を作り、ヒナが顔をのぞかせるこの季節は、一年のうちでほんのわずか。
小さな命が育っていく様子を、今しか見られない春の物語として、ぜひ間近で見守ってみてください。
幸運の燕と出世の鯉が、Fortune innでお待ちしています。
ひとつだけ、お願いがあります。
燕の親子が驚かないよう、巣にはお手を触れず、そっと見守っていただけますと嬉しいです。
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